みなさんこんにちはHオカです。
いきなりですが「角打ち」って皆さんきいたことありますか?
「かどうち?」
「かくうち?」
「すみうち?」
そもそも角打ちの読み方すら知らないよ〜という方、せっかくこの記事を開いてくれたので、少しだけ角打ちについて学んでみませんか。
ちなみに、角打ちは「かくうち」と読みます。
今回の記事では「角打ちってどんなの?」「角飲みってなに?」「角打ちについて知りたい」という方に向けて、角打ちを軸に据えて、日本の飲み文化に迫ってみる記事を書きました。
執筆しているHオカも調べていくうちに再発見できることがたくさんありました。
この記事を読めば以下のことがわかります。
- 角打ちの概要や歴史
- 角打ちの魅力
- 日本における飲み方の歴史
- 角打ちを楽しむ手順・方法
など、興味をお持ちの方は、ご覧ください。
飲まない人は角打ちって聞いたことないだろうな。
飲むのが好きな人でも「角打ちは聞いたことない」って人もいるよ。
「角打ち」「立ち飲み」「せんべろ」いろいろ飲み用語があるね。
「角打ち」について
読み方と意味
読み方は冒頭でも書きましたが、角打ちと書いて「かくうち」と読みます。
角打ちとは、主に地元の酒店で購入したお酒を、お店の一角で飲むことを意味します。
日本の伝統的な飲み方の一つです。
角=角瓶(かくびん)
打ち=カウンターやテーブルに注いで提供する行為
の二つが合わさって「角打ち」という言葉が生まれたという説も。
ちなみに、角飲みも角打ちと同じ意味で使われます。
お店の一角で飲み行為を行う、と書く方がイメージしやすいですね。
角打ちが広まった歴史
角打ちが広まったのは、大正時代の北九州市。
工業地帯で働く人たちが仕事終わりに、憩いの場としていた酒屋で、ちょっと一杯飲む行為が浸透したのがきっかけと言われています。
そして労働者たちが、関東へ転勤・異動し、その先でも角打ちが行われ、やがて全国に広がっていきました。
しかし、歴史をさらに深掘りすると、角打ちのルーツは江戸時代までさかのぼります。
江戸時代は、酒屋が町中に点在していて、民衆の間で酒を購入してその場で飲むという風習がありました。
酒屋が敷居の低い場所で酒を提供する、そして客が酒を楽しむ、この光景が角打ちの元祖とされています。
角打ちって意外に歴史があるんだな。
歴史は初めて知ったな。
江戸時代って何年前の話だろ。
江戸時代は1603年から1868年の265年間続いたと言われている。
2024年からだと、約156年前は江戸時代だったわけだ。
角打ちする3つの魅力
角打ちの魅力はたくさんありますが、こちらでは大きな魅力を3つご紹介します。
魅力1【気軽&リーズナブルに楽しめる!】
酒屋で購入したお酒を、その場で飲んで楽しむのが角打ちです。
購入した値段で飲めるので、居酒屋でお酒を楽しむよりずっとリーズナブル。
お店によっては、角打ち代として別料金が発生する場合もありますが、それも数百円程度です。
ビールケースで作った簡易性のテーブルと椅子で楽しんだり、立ち飲み形式だったりがほとんどで、つまみに使うお箸や台拭きなどの必要なものはセルフサービスするというルールのお店も多いです。
また、角打ちは、あくまで居酒屋が善意で提供してくれるサービスで、飲食店ではありません。
お店によっては、ちゃんと調理した一品を出してくれるところもありますが、角打ちのつまみは、煮物や鶏肉、魚介類の缶詰や乾き物が中心です。
酒屋と居酒屋は免許・届出の種類が違います。
酒屋は「酒類の小売販売」にあたり、一般のお客さんにお酒を売る場合は「酒類小売業免許」が必要になります。
居酒屋は「酒類の飲食提供」に該当するため、免許は不要で「飲食店営業許可」が必要となります。
詳しくは書きませんが、角打ちをやっている酒屋は「飲食店営業許可」の届出をしていないお店もあるため、あくまでお店の一角でサービスとして場所を提供していることになります。
魅力2【地元でしか味わえないビールや日本酒を堪能できる!】
特定の蔵元と専属で契約する酒屋も多く、一般的に流通しないそのお店にしか卸していないクラフトビールや日本酒が堪能できます。
一本で購入すると高価な銘柄も、ビールであればハーフサイズで提供してくれたり、日本酒なら60mlの少量で提供してくれたり、少しずつ、ちびちび味わうことができます。
少量で楽しめるため、酔いがまわる前にいろいろなお酒の銘柄を楽しむことができます。
Hオカは、角打ち+はしご酒をして、いろいろな銘柄を楽しんでます。
そういえば京都でおすすめの角打ち店があるんだろ?
そうそう。
ゴールデンウィークに京都で角打ち+はしご酒をしたので、別の記事にまとめたよ。
魅力3【地元の人たちとコミュニケーションがとれる!】
角打ちは、元々、地元の人たちのコミュニケーションツールでしたが、今の時代もそれは同じ。
角打ちできるお店に行くと、地元の人たちの会話に入れることも多く交流ができます。
人見知りな人には、ちょっと厳しいかもしれませんが、角打ちというのは元々はお店の一角(狭いスペース)で肩を寄せ合って飲むこと。
それだけ距離が近ければ自然と会話が生まれるのも納得ですね。
お店によって、その雰囲気は変わりますが、「にいちゃんはどこから来たんや?」「ここは前料金制やで」「トイレは奥にあるよ」「お箸とお皿は向こうへ自分で取りに行くんや」など、親切な人がいろいろと話しかけてくれることも多いです。
上記の話しかけられた言葉はHオカの実体験です。
こんな会話を楽しめるくらいの余裕を持っておいた方が、角打ちを堪能できると思います。
一人でゆっくり飲みたい、誰にも邪魔されずお酒を楽しみたいという方は、角打ちではなく、ちゃんとしたお店で飲んだ方が無難です。
日本独特の飲み方の歴史
ここまで角打ちの歴史や魅力についてまとめてきましたが、調べてみると日本って、飲み方だけでも独特の歴史があるようです。
いくつかピックアップしてご紹介します。
今回の記事は、えらい真面目な記事じゃないか。
確かに、ちょっと真面目すぎるけど、たまにはいいじゃない。
(1)「酒宴」の起源
古代の日本では、神事や祭り、宮廷の宴会などでは、酒が飲まれていました。
また、和歌や狂言、能などの芸術と深く結びつき、酒宴は日本文化の一翼となり、一般大衆に広く根付いていきました。
(2)「御酒」の儀式
平安時代には、宮廷文化の中で「御酒」の儀式が行われるようになり、皇族や貴族が雅楽や詩歌と共に酒を楽しむ時代になりました。。
これが後の時代で有名になる「茶の湯」や「日本酒の文化」へと発展していきました。
(3)「居酒屋」の発展
江戸時代に入ると、町人文化が栄え、私たちが愛してやまない「居酒屋」がついに登場しました。
居酒屋は庶民が気軽に酒を楽しむ場となり、食事とセットで酒を味わう文化も根付いていきました。
今のビジネスパーソンが仕事終わりに、コミュニケーションを取りながら、酒を楽しむ風景の原型と言えますね。
ちなみに、角打ちもこの時代からスタート。
酒屋でも、民衆が気軽に酒を楽しむ風景が見られるようになりました。
(4)「一升瓶」の普及
明治時代になると、一升瓶が普及しました。
これまで外でしか飲めなかった酒を購入し、持ち運びできるようになったことで、一般家庭でも手軽に酒が楽しめるようになりました。
これが、いわゆる晩酌の始まりだとも言われているようです。
(5)「角打ち」の興隆
近年で注目されているのが、今回の記事の主役である「角打ち」です。
地元の酒蔵や酒屋、小売店などで、その土地でしか味わえないお酒を楽しむスタイル。
地域の人たちの結びつきを強化する効果があるようです。
また、ネット社会の成長、SNSの浸透とともに、角打ちでしか飲めないお酒の存在が広く知られるようになったため、角打ちを目的とする旅をされる方もいるみたいです。
角飲みの楽しみ方をマスターしよう
ここまで真面目なお話をしてきましたが、ここからは肩の力を抜いて、角打ちの楽しみ方を覚えてみましょう。
あくまでHオカがやっている手順なので参考程度に見てください。
手順1【お店を見つける】
まずは、角打ちができるお店はどこなのか、調べることから始めてみましょう。
調べ方は、せんべろのコツで紹介した方法と同じです。
キーワードを「角打ち」に変換して、トライするだけ。
ぜひそちらの記事も参考にしてみてください。
手順2【少し食べる】※重要※
つまみ(乾き物や缶詰など)が置いているお店以外で角打ちをする場合、空きっ腹で飲むのはやめておきましょう。
思っている以上に酔いがまわります。
そうなると店員さんや周りの人に迷惑がかかるので、当日、お店に訪れる前に何か食べて少しお腹を満たしましょう。
おにぎりを一つ食べておくだけでもかなり変わります。
角打ちは立ち飲みも多く、酔うとフラついてこけるなど悲惨な結果になることも。
無理なく楽しめるようにしてください。
手順3【角打ちを楽しむ】
お店に伺ったら、地元でしか味わえないクラフトビールや日本酒を選んで注文してみましょう。
初めて見るお酒も多いと思いますので、甘口や辛口、アルコール度数などがわからなければ、店員さんに聞いてみるのもいいですね。
間違っても知ったかぶりはNG。ネットでの知識をひけらかすのもやめましょう。
地元のお酒は地元の人が一番よく知っています。
学ぶ意識、触れる意識を大事にしてください。
角打ちができるお店は、高確率で地元での重要なコミュニティーの場として成り立っています。
『ここで飲みたかったんです!』という気持ちを伝えれば温かく迎えてくれるはずです。
コミュニケーションをとっていくと、地元のイベントやおすすめの居酒屋など、貴重な観光情報が得られることもあります。
地域の魅力を知り尽くせるのも、角打ちを行うメリットだと思います。
そういうふうにしてHオカはいろいろなお店の情報を仕入れたわけだな。
そうそう。
お店の人と仲良くなったのでいろいろなお店の情報を教えてもらいました。
それは次の記事で詳しくまとめたよ。
「角打ち」「角飲み」って何?日本の飲み文化に迫ってみた!のまとめ
ここまで、角打ちについてまとめてきました。
今回のまとめです。
- 角打ちの元祖は江戸時代から。大正時代から全国に広まっていった。
- 角打ちの魅力は3つ。「気軽&リーズナブルにお酒を楽しめる」「地元でしか味わえないお酒を堪能できる」「地元のひとたちとの交流ができる」
- 角打ちの手順(Hオカ独自の方法)は、「1.お店を探す」「2.お店に伺う前に少し食べる」「3.角打ちを堪能する」
角打ちは肩肘張らず気軽にお酒を楽しめる上、地元の人たちとの交流もできる魅力的な飲み方です。
角打ちをしたことがない!という方はぜひ好きなエリアでチャレンジしてみてください。
京都での角打ちレポートはコチラの記事でどうぞ
せんべろについてはコチラの記事でどうぞ
★せんべろの説明やせんべろを楽しむ方法を説明する記事
★三宮駅で実際にせんべろはしご酒を行った実践記事